ヒナギク
序章
突然ですが質問です。
この寒さ、どうやって乗り越えろって?
「あ~さっみ・・・」
季節は冬。真冬。極寒です。きっと今頃北極の奴らはひゃっほーい!してる季節です。
そんな中私、愛咲<アイサ>は高校受験に励んでおります。
あぁ、なんて偉いんだろう私・・・ふふ。
「きも。はよこの問題とけや」
「キモいとか言わなくてよくない?え?傷つくよ?ただでさえ寒くて嫌気がさしてるのに・・・」
「飴が欲しかったら早く解くんだな」
「はいできましたなので飴ください」
なんてことだ・・・私が飴ちゃんラブなの知ってて釣るとは・・・こやつ、やりおる・・・
「んだよ、とけてんじゃねぇか」
「えぇ!?飴ちゃん溶けちゃったの!?」
「バカか。問題が解けてるって言ってんだよ」
あ、あぁそっちか良かった。飴ちゃんの安否は最重要だからなうん。
「愛咲~!俺ここ分かんねぇんだけど!!」
「ん?どれ玲衣<レイ>」
無駄に分厚い参考書を睨みつけている玲衣に顔を向ける。
うお、顔怖いよ玲衣。参考書そんなに睨みつけても何もならないよ。
可愛いお顔が台無しだぜべいべー
「何で年上である俺に聞かねぇでコイツに聞いてんだよ玲衣」
「年上のくせに武ちゃんが使えないからだけど?」
「あ!?」
眉間にしわを寄せて言う武流<タケル>に対してあっけらかんと言い放つ玲衣
「コイツに教えてやってんの俺だからな!?」
「「教えてねぇよ」」
おぉ、玲衣とハモった
私、武流に何一つ教わってないんですけど!?むしろ邪魔されてるんですけど!?
玲衣が勉強しよって誘ってくれたのに勝手に入ってきて私の勉強教えてるふりしてるだけでしょアンタ!
まぁなんか丸付けやってくれてたから何も言わなかったけど!!