1年間の幸せ。
外に出ると
白い雪が降り、非常に寒い。
『さみぃ〜』
正直冬はあんまり好きじゃねぇ。
寒いし。なにより、
あいつに好きだって言われたことを
思い出しちまって…
どうも顔がニヤけんだよ。
まあ今でもあいつに片思い中だけどな。
大月 未流。
俺が、中1の冬に愛した女だ。
もう、この世界を探し回っても
いねぇだろうな。
大月 未流 という1人の人間はさ。
俺は歩きながら考える。
ドンッ
足元に何かが当たった。
下を見ると真っ白な毛に
真ん丸い透き通った黄色の瞳。
ねこ?
「ミャ〜」
なんかこいつ…未流にそっくり。
つれてかーえろっ
『帰ろ。いくぞ〜みーる〜』
あの日書いた未流からの手紙は
まだ見つからない…。
End