1年間の幸せ。
蓮斗side

『んなの決まってんだろ
あぶねぇから。』

ちげぇ、んなのじゃねぇんだよ。

実際、俺が手を繋ぎたかっただけ。

俺がお前のこと好きだから
触れてたいだけ。

そんなことを思ってると

握ってた手が振り払われた。

どんどん、後ろに倒れて行く
未流。

『…おい!!』

何回も何回も叫ぶ。

『救急車呼べよ!!
お前らなに突っ立ってんだよ!呼べ!』

出来るだけ、体を温めるために
上着をかけて、抱きしめる。

周りは、ザワザワしてる

「み…る…??」

後ろではなが焦って
おろおろしながらいう。

そういうのを見ていても

なぜか、イライラしてしまう。

「蓮斗!これ、あったかいから
使いなさいよ!」

なでしこがカフェ オレが
入った飲み物を渡してきた。

『さんきゅ…』

そういって貰うと
未流のお腹に持っていった。

保険の先生も
毛布を持ってきたり、
脈調べたり、ウロウロしている。

『まだ、こねぇのか?』

なぜ、俺はこんなに
冷静なんだろうかと自分でも思う。

さっきまでは、すごく
焦っていたのに。なんだろうか。

そんなことを思ってると
救急車が音を出しながら近づいてきた。

未流は、救急車にのせられ
俺も乗った。

周りのやつになにを言われても
ついて行くはずだったけど

なにも言わなかった。


蓮斗side end
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