となり



「帰ろっか」

「湊の家?」

「当たり前じゃん」




さも当然だと言うように私を引っ張って行く湊。




湊も洗脳された1人なのかもしれない。




「ねぇ湊…」

「どうした⁇」

「普通、他人の家に入る時ってインターホン鳴らすよね⁇」

「そうだな」

「私、湊がインフルエンザで休んでるとき初めて湊の家のインターホン押したよ」

「だって俺の家は喜嬉の家でもあるだろ⁇」

「……そうなのかな?」

「そうだろ。今までもこれからも、ずっと俺と喜嬉は一緒じゃん」




湊に言われるとそれが正解のような気になってしまう。




今までもこれからもずっと一緒…。




幼馴染でも恋人でも。




関係の名前が違っても、私と湊は離れないんだ。




きっとこれは決まってることなんだ。




湊が居ないと私はダメになる。




多分湊だってそう。




2人で居るから、今があるんだね。




< 31 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop