となり
「そっかぁ。湊くん優しいもんねぇ♪サキも移ったら大変だから近寄らせてくれないかもだもんねぇ」
「ん」
「サキ、湊くんに会いたかったのにぃ」
ものすごくツマラナイ。
この場合、どうするべきなのだろうか。
メンドクサイ。
このぶりっ子、この上なくメンドクサイ。
生憎モモはお手洗い。
この状態を抜け出す術を失ってしまった。
あれ?
今までぶりっ子に話しかけられた時、どのように抜け出していたであろうか。
アイツがフラ〜っと現れて、ぶりっ子の相手をして更に煩くしていた。
きっとそうだったに違いない。
煩いのは嫌だけど、アイツの煩さの方が数倍良い。
アイツの煩さは、実は心地よいものだったようだ。
17年生きてきて、初めて知った。