牢屋からの出会い
ガラッ!
しーーーーん。
教室のドアを開けるとカラフルな髪型や
いっぱいのピアス…
入った瞬間。
教室は、鼓膜が破れそうな歓声と拍手に包まれた。
「女子だぁ〜!!!」
「同じクラス!!よっしゃぁぁぁぁぁ」
「天使が2人もいるぜーー!!!」
「よっしゃぁぁぁぁぁ!」
「女子!!!」
「ハッピーライフ!!」
う、うるさい。
バンッ!!
隣から大きな音がなった。
「うるさい!!黙れ!!」
「ひぃ。」
多分、私を含める皆がすっ飛んだ声を出したであろう…
沙良ちゃんが黒いオーラを出して、男子を睨んでいた。
「さ、沙良ちゃん?」
「あ!ごめんごめん。つい。」
やっぱり…沙良ちゃんもヤンキーさんなんだよね。
「あ、あの?」
「何?」
一人の男の子がおずおずとして、喋りかけてきた。
髪も明るくて、ピアスもいっぱい。
そんな人が怖がるくらい沙良ちゃんは本当に怖かった。
「自己紹介してもらっていいですか?」
「あー。そっか。」
沙良ちゃんの黒いオーラが何処かに行った。
「私は、井上沙良!!
井上でも、沙良様でもいいよぉ〜。」
沙良ちゃんが冗談交じりに言うと、
「沙良様ぁ〜。」
「沙良様ぁ〜。」
っという声が教室に響いた。
ヤンキーさんが沙良ちゃんに負けてる…
面白くてついつい笑ってしまった…
「ほら、愛も自己紹介!」
「あ!えっと…戸田愛です…何でもいいです!!」
恥ずかしくて、顔が熱くなる。
「じゃ、俺、愛で!!」
「俺は、戸田っち!!」
「俺も愛ー。」
「俺も!」
「愛ー。」
色んな人もから名前を呼ばれてテンパる私。
「ほら、愛。行こ?」
「うん。沙良ちゃん!」
席を見ると、窓側。
隣は、やった!!沙良ちゃんだ!!
後ろや、前にはヤンキーさんがいっぱいだけど…とりあえず、安心…