hug
ふうちゃんから体を離すと、抑えきれない気持ちから、熱い口付けを繰り返した。



今まで何度もキスをしたけれど、こんなにも熱く激しいキスは初めてだった。



「ごめんね、ふうちゃん僕…もう抑えきれない」


素直にそう伝えると、ふうちゃんは僕と、自分のメガネを外した。



「嬉しい…私もずっと幸四郎くんに…抱かれたかったの」



メガネ越しじゃなく、目と目を合わせて、初めて『幸四郎くん』と呼ばれた。それだけで、胸の鼓動は加速した。



髪に触れて、柔らかい身体に触れて、何度も唇を重ねて、甘い香りに包まれて…。



「幸四郎くん、好き…」


ギュッと手を握り、体温を感じて、抱きしめる。


「僕も…好きだよ」



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