ぜってぇ、離さねぇから【短】
「あまり、可愛くないよ…?」

そう言うと、未咲は鞄からお弁当箱を取り出した。

赤いチェックの袋に入った、お弁当。

「中身も確認っ」

なぜか浩樹の目は、輝いていた。

「んー…」

唸りながらも渋々お弁当のフタを取ると、二段になっていて一番下には白いごはん。

二段目には、おかずが詰められていた。

「これ、お前が全部作ってんのか?」
「うん…」

恥ずかしいから早くみんなのところへ行ってほしいと願うのに、浩樹は全く動かない。
< 3 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop