ずっとキミを。
大きなキミと小さなわたし
出逢い
たぶん。初めて出逢ったのはわたしが関西のほうから引っ越してきて幼稚園に入った日。
いきなり、「新しく入ってきたまなちゃんです。まなちゃん、みんなによろしくお願いしますって」先生に促されたけど人見知りだったわたしは何も言えなかった気がする。先生はちょっぴり困ったように、でも優しく微笑んでわたしをみんなの遊んでいる輪の中に入れた。
いきなり知らない人ばかりでキョロキョロしていると、わたしが小さかったのもあるのだけれど、一際大きくて目立ってた男の子。それが翔ちゃん。
大きいわりに気はあまり強くなくて「翔太、鬼やれよ」とか言われても何も言い返さなかった。
でもしっかりしていて、先生たちにも「翔太くん、お手伝いありがとう」なんて褒められる、そんな子だった。
この頃は翔ちゃんを特別に感じたりしていなかったし、特に話したりはしなかった。お互い、大人しかったから。