Sweet*Princess


“大丈夫か?”って体を支えられ、顔を上げた。




え?



まさか。



幻覚だよね?








「麻生先輩??!!」


「あれ?俺のこと知ってんだ」



知ってるも何も!


友達もみんな、“氷の王子様”って騒いでるんだから知らないはずないよ!




「え?何何?なんかおもしろいこと?」


えぇ、すごくおもしろいことですよね。



麻生先輩と結婚するなんてみんなに知られたら










私絶対袋叩きだよ……!!







ヤバ……、なんか、フラフラしてきた……



麻生先輩の綺麗な顔がグニャングニャンしてる……




あっれ〜?おかしいな。



昨日早く寝たのになぁ〜……





あれ〜〜?







最後に見えたのは、麻生先輩の心配そうな顔。




最後に聞こえたのは、麻生先輩の私を呼ぶ声。




最後に感じたのは、麻生先輩の細いけど逞しい私を支える腕。






なんだ、これ……



すっごい心地いい……




さっき感じた、懐かしい感じがまたしてる………




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