Sweet*Princess
「あー、そういや雅さん弟いるんですよね。どうですか?弟もホストに……」
壱斗がホストねぇ……
って、
「絶対ダメ!!」
壱斗がホストになるってことはッ
他の女の人が壱斗にベタベタ触ったり
壱斗が他の女の人に笑顔を向けるってことだよね……?
ぜ、絶対やだーー!!!
「ちょっとお前、店戻れ。俺、この娘に話あるから」
「えー、早く終わらせてくださいね?雅さんが来ないとうちの店終わりますよ」
「わーってるって!すぐ戻るから」
はーいと言って戻って行った男の人を見送ってから、雅斗さんは私のほうに向き直った。
「そういうことだから」
そういうことってどういうこと……?
「ま、雅斗さんってやっぱり……」
「そう、ホスト」
やっぱりそうなんだ………
「軽蔑した?」
「いや、別に……」
「え?」
「雅斗さんが選んだ職業なんだから、いいんじゃないですか?」
「…………」
「どうかしたんですか?」
まじまじと、不思議そうに私を見る雅斗さん。
覗き込むように雅斗さんの顔を見ると、雅斗さんは急に笑い出した。
*