Sweet*Princess
「なぁ、姫乃?」
「なぁに?」
「俺、姫乃が好きだよ?ほんとに」
壱斗……?
壱斗は私の頬を優しく包んで、瞳をまっすぐ見つめた。
「本気で人を好きになったのも初めてだし、これからもずっと姫乃が好きだよ」
「うん」
「……エッチも、姫乃が初めてだよ」
「うん」
嘘なんだね、壱斗。
壱斗は嘘つく時、少しだけ手が震えるの。
たぶん他の人は気付かないだろうね。
でも私にはわかるの。
……わかっちゃうの。
嘘ついてまで隠そうとするのも
あんな顔するのも
きっと何か理由があるんだよね?
なら、聞かないから
あんな顔、もうしないでね……?
*