Sweet*Princess
「ちょ、ちょっと待って!無理だよ!」
「なんでー?姫ちゃんがいいって言ったんじゃん」
ぷぅって可愛い顔をして拗ねる女の子。
………名前知らない
それくらい、話したことも関わったこともなかったの。
それなのに……、壱斗と付き合い出してから急に話しかけてきた。
改めて、壱斗の人気に驚かされる。
………て、今はそんなこと言ってらんない!
「ほんとに無理!怒られちゃうよ!それに、行っても壱斗いないよ?!」
「あー………」
残念そうな顔をする、クラスメートのAさん。
……やっぱり、壱斗目当てなのね?
まぁいいけど。
「お兄様は?」
急に話し出したクラスメートのBさん。
「いる……かな?」
「そっかぁ……まぁ、王子様は今度でいいわ。とりあえず、お兄様紹介して?」
ななな、なんてポジティブな方達なの……?!!
てゆーかね、お兄様達が怖いんですけど?
「それ、更に無理かも……」
雅斗さんはたぶん、職業的に女の子に優しくしてくれると思う。
問題は、あの無口・無表情次男よ……
*