Sweet*Princess



「で〜?その娘にプレゼントあげたいけど、何あげたらいいかわかんないから、私を誘ったの?」


「………ッ!!」



いやいや、“なんでわかった?!”みたいな顔しなくても。



普通にわかるからね?




「名前なんて言うの?」


「……バカ陽菜」



素直じゃないなぁ……



好きな娘をいじめる、典型的なタイプだね、明斗くんって。




「どこが好きなの?」


「なんかさ、ドジでほっとけなくて…アイツみてたらいじめたくなるし………って、だから好きじゃねぇって!!」


「ハイハイ」



まだ何かごちゃごちゃ言ってる明斗くんを置いて、可愛い店を物色し始める。



小学生の女の子が喜ぶものだよね……?



鉛筆とか?



………安すぎる?



明斗くんのことだから、腹立つぐらいお金持ってるだろうし……




「ねぇ、明斗くん?陽菜ちゃんはさ、何か好きなものとかないの?」


「……ぬいぐるみ」



真っ赤な顔で、ぬいぐるみを指差す明斗くん。




……陽菜ちゃんのこと、大好きなんだね。



「じゃぁ、ぬいぐるみにしよう」


「……喜ぶかな」


「当たり前ッ」



ちゃんと、明斗くんが選んだものだもん。


嬉しいに決まってるよ。



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