Sweet*Princess
「プレゼントも?」
「うん、わたしたよ」
「よかった…」
「で、姫乃は?」
「へ?私?」
「“咲華”。だれかわかったの?」
「…うぅん。わかんない。でも、好きなの。壱斗が。だから信じる。壱斗のこと信じる」
壱斗の言葉に嘘はない。
私のことを好きって言ってくれた言葉に嘘がないことは、いくら私でもわかるよ。
だからいいの、もう。
「ふぅん、ならいいけど。おれ、壱斗お兄ちゃん以上にカッコよくなるわ」
「ふぅん…」
「あ、無理とかおもっただろ、いま。“壱斗よりカッコよくなれるわけない”っておもっただろ」
「おおお思ってないよ!!ただ、壱斗はレベル高いよ?と思って」
「あんだよ、やっぱおもってんのかよ、ムカつくなぁ!バカップル!」
「ハハ、ごめんね?」
「あやまんな!!」
きっとなれるよ?
明斗くんなら。
壱斗以上に…は、どうかと思うけど
壱斗と同じくらい、いい男になるよ。
「……ありがとな、姫乃」
「こちらこそ」
夜になって、私はまた壱斗のそばにいれる幸せを噛み締める。
素直に幸せだと思えるのは、明斗くんのおかげでもあるの。
ありがとね………
*