Sweet*Princess



私達はまず、テントを作り始めた。



「壱斗様と姫乃様、明斗様と私が同じテントです」


そう言った斎藤さんに詰め寄るのは雅斗さん。


「なんで俺がそっちのテントじゃねーだよ…」


いやいや、声小さくしても聞こえてますからね?


「俺も姫ちゃんの裸見たいのに…」


ボソッと呟いた言葉は聞かなかったフリをしよう。










しばらくして、テントが出来上がったので夕食作りにとりかかることになった。


「雅兄〜、薪拾いに行こうぜ」


壱斗の呼び掛けに、雅斗さんは頷き二人は離れて行った。




















「……遅い」


もう材料は全部切り終えたのに、あの二人が戻ってこない。


「私、探しに行ってきますね」


「あ、俺も行くよ」



そう言って、史斗さんがついてきてくれた。





「いないですね……」


しばらく歩いても、二人は見つからない。


「ほんとに、どこで何してんだか」


最近は史斗さんといても緊張することはなくなった。


雰囲気が柔らかくなったからかな?


「……いたよ」


「え?」


よく見ると、近くにあった川岸に二人が座っていた。


近づいていくと、徐々に聞こえる声




「雅兄はさ、姫乃が好きなの?」


………え?私?



*
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