Sweet*Princess
「あ!そうそう。美帆にビッグニュース!遊園地行かない?」
「ん?遊園地?」
それのどこがビッグニュース?
「壱斗と、美帆と、斎藤さんと私で!」
え……“斎藤さん”も?
ちょっと胸が痛いけど、姫乃のためにも逃げないって決めたんだ。
「行く!」
「よし、じゃぁ決まり!」
「斎藤さんは?来てくれるの?」
「それは壱斗に任せとけば大丈夫!絶対来させる方法、知ってるって言ってたから」
「そうなんだ……」
怖いけど、もう一度ちゃんと向き合いたいんだ。
だって、大好きなんだもん。
私はまだ、諦めたくない……
「斎藤♪」
「……何でございますか」
「なんでそんなに警戒?」
「“壱斗様は怖い”と言ったのをお忘れですか?」
「そんなのどーでもいいって!遊園地行かない?」
「誰が、誰とですか?」
「斎藤、姫乃、俺、姫乃の友達の…美帆ちゃん?」
「………拒否権は…」
「なし!」
「はぁ…」
「行くよな、斎藤!」
「行き………ます」
「よし、決定!一週間後な!」
「はぁぁ……………」
こうして一週間後の遊園地デートは無理矢理決まったのだった。
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