Sweet*Princess
そして今、私は大きな男の人二人に囲まれて車に揺られている。
この大きな車から想像できるような、ありえないぐらい大きな家なんだろうなぁー………
どんな人なんだろう、私の旦那様になる人って。
「あ、あの……」
思い切って、右隣の人に話しかけてみた(左の人より心なしか優しそうだから)
「なんでしょうか?」
い、意外と笑顔可愛いのね…;
「私が結婚する人って、どんな人なんですか?」
「壱斗様ですか?壱斗様は、無口で少し冷たいように見えますが、本当はすごく優しいお方です。照れ屋なんですね」
「そう、なんですか…」
壱斗様か……
少しだけ、うちの学校の“氷の王子様”こと麻生壱斗先輩が頭に浮かんだけど気のせいだよね☆
優しい人か。
それ聞いて少し気が楽になったなぁ。
「姫乃様、もうすぐ着きますのでご準備を」
「あ、はぁい…」
私は少しの緊張と、少しの楽しみで落ち着かなかった。
服を直してチラリと外を見てみると、テレビによく出てくるような高級住宅街。
わ、私えらいとこに来ちゃったのかなぁ……;
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