Sweet*Princess
「嘘!壱斗は優しいよ!あの女のせいで…」
「ほんと、マジふざけんじゃねーぞ?」
お前らが優しさだと思ってんのは全部、嘘だ。
興味がないからとりあえず優しくしとく。
俺が本気で優しくしたいと思うのは
姫乃だけだ。
「今度姫乃になんかしたらさ、………マジ殺すよ?」
「壱、斗…」
前に立ってる女が泣き崩れる。
「ヒドイ!この娘、ほんとに壱斗が好きで…」
「興味ねぇ。てかさ、人の大事な女傷付けといて好きとか言える立場なわけ?」
…頭がおかしくなりそうだ。
別に、こいつをここまで傷付けたいわけじゃないのに。
こいつのせいで姫乃が傷付いたと思うと、やっぱり憎しみが込み上げてくる。
「……ごめん。俺もう行くわ」
泣いてる女からわざと目をそらして、俺は姫乃のところへ急いだ……
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