この力があるかぎり
「ごめん。ちょっと周りを見てた。じゃあ始める?あ!その前にルールを説明しておくけど…」
まだ何かあるのかと、言わんばかりの怪訝そうな目で、ヒヨリさんは私を見つめていた。
そういえば、今のヒヨリさんは早く勝負したいんだっけ。
じゃあ前置きはいらないか…
でも一応ルールは決めておく必要がある。
「ルールは簡単。私達の勝負を見ているユナさんが審判になってもらって、どちらが勝ちか決めてもらって、勝ちと判断された方が勝ちというルールでどう?」