この力があるかぎり



これなら、公平に勝負ができると思うんだけど…


「…あたしはいいけどよ…ユナ…本当に審判できるのか?」


「ええ。大丈夫よ。今まで何回も、能力対決の審判はしたことがあるから。」


「そういえばそうだったな…ならいい。」


不満げに質問したヒヨリさんも、ユナさんの一言を聞いて安心したようだ。


「じゃあそのルールでいいね。あっ。私はまだ未熟だけど、一応全ての能力は持っているから。」


私の「未熟」という言葉を聞いて、一気に自信げの表情になったヒヨリさんだが、「全ての能力」と聞いて、これまた一気に不安の表情になった。


< 142 / 220 >

この作品をシェア

pagetop