この力があるかぎり
実際には諦めきれていないが、私を物としか思わなくなったお母さんにも不満を持っていたのでしぶしぶ了解した。
「じゃあ…これでいいかしらね?今日から配属となるので…美紀をこちらで預かっても…」
「ええ。いいですよ。」
ユナさんとお母さんが話していた。
預かる…か。
預かると言っても、帰れる保証がなければその表現は間違っていると思う。
それに、お母さんの反応…どう見ても娘と会えなくなる前の態度ではない。
…やっぱり私=収入とでも思っているのだろうか…?
私はまだショックだが、ここは吹っ切れるしかないと思っている。
私が何か言ってももう無駄だと思うから…
それに、今はお母さんに色々言われたことによって、能力を持つということの認識が変わってきた。