この力があるかぎり
つまり…ルイカが言いたいことは…
「その人物を誰か調べて、なぜ侵入できるかを探る…ということ?」
「まあ、簡単に言うとそういうことだわ。私はその人物がいつ出てきてもいいように待機していたの。」
なるほど…私はここに来たばかりだからセキュリティの面は分からないけど、能力者がいるということは一般には知られていないはずだから…それを知っているかどうかはかなり重要なんだ…
「とりあえずそんな感じだわ。今のところあまり調査に進展はないの。」
「そっか…」
「また詳しいことがわかったら教えるわね。」
「うん。お願い。」
私がそう答えると、ルイカは静かにうなずいた。
「あ…私まだ食べてないからあなた達は行っていいわよ。」
そういえばルイカは、食事する前に私が話しかけてしまったからまだ食べていないんだ。
「うん。ごめん。」
私はそういうとマホと一緒に寮に戻っていった。