この力があるかぎり

講堂へ




――――講堂の裏


『それでは!新規のメンバーを紹介しまーす!』


講堂の方からそんな声が聞こえた。


新規のメンバーは…私だけなのかな?


『では!入場してください!』


あ…そろそろかな…


「行きましょうか!美紀さん!」


その声と同時に講堂の扉を開けた――――


その瞬間。


さっきと同じようなクラッカーの音が一斉に、講堂全体に轟(とどろ)いた。


ただ、さっきと違うのは…


水、火などを使って『ようこそ!』などと書かれていることや、宙に浮いている人がいることだ。


何か…もうちょっとかた苦しいイメージがあったんだけど…


どうやら想像と違っていたらしい。


どちらかというと、『式』というより『会』ってイメージがするくらいだ。


「佐藤 美紀さん。こちらへお越しください。署長からCU(コントロール ユニット)すなわち、制御装置の授与があります。」


そう思っていたら、今度は式らしく淡々と言われた。


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