この力があるかぎり
「あの、すみません。ちょっといいですか?」
「ん?なんだ?」
私に背を向けて、帰ろうとしていた伊織さんが私の声を聞いて振り返った。
「その…CUについてまだ詳しく知らないので、教えていただきたいなと思いまして…」
「ああ、そんなことか。いいだろう。何が知りたいんだ?」
「まずCUのメニュー欄にある《探索 追尾》について教えていただきたいです。」
「わかった。それは、文字通り他の能力者を探したり、追尾するものだ。特に犯罪を犯した能力者は、1度でも視界に入れば自動的にロックオンされる。透明系の能力者でも、能力の波を感知して追尾するため逃れることはできないという優れものだ。」
すごい機能…
「なるほど…では《通信》というのは、大体予想はつきますが…どういう機能ですか?」