この力があるかぎり
とりあえず、家に入ることが出来るようになったので、私は家に入った。
そして…案の定、お母さんが下駄箱の横に、つまり私から見ると真っ正面に立って、待っていた。
「美紀!あの後すぐに帰るって言ってたから1、2時間ぐらいで帰ってくるかと思ったら、もう5時じゃない!遅くなるなら最初から言っときなさいよね!」
やっぱり怒られた…
「ごめんなさい。でも、友達も何時間でも居ていいって言ってたから、つい遅くなっちゃって…」
私は、今はまだ本当の事を言うべきじゃないと思い、友達の家に行ったつもりで遅くなった理由を言った。
…というか前にも、こんな展開見たことあるような気がするんだけど…
「…まあいいわ。それより、夏休みの宿題は終わったの?終わってないなら早く済ませちゃいなさい。」
「はーい…」
私はこう返事をした後、自分の部屋に行った。