私は男を見る目がないらしい。
 

……朔太郎がいない。

……朔太郎の荷物がない。

……朔太郎の連絡先が消えている。

それが示すのは……


「やだ……っ、何で……っ?」


何か事故とか事件とかがあったわけじゃない。

……朔太郎は自分の意思で、私の前から姿を消したということだ。

そう気付いてしまった私はその場でへたりと座り込み、泣き崩れてしまった。

 
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