私は男を見る目がないらしい。
*戸惑う心 「俺が消えて、寂しかった?」
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年明け、最初の出社日。
眠気も一気に覚めてしまうような光景が目の前で行われていた。
「これ、お願いします」とすまなそうな声で言いながら、三浦さんの手によってバサバサと配布されていくのは、見事なまでの仕事の山だ。
そして、ついに私の番が来た。
「相原さんの分です……」
「……三浦さん。」
「……な、何でしょう……」
「……この部署って、お正月は動いてませんよね?今日はのんびりできると思ってたのに、何でこんなに仕事が……」
私を始め、資料を渡された同僚たちはみんな眉をひそめ、うわぁと言わんばかりの表情を浮かべている。
みんなは無言で受け取っていたけど、私はそうはしない。
そんな私にびくびくとした様子で三浦さんが重い口を開く。
「……年末の分、です。開発の方が年末だからと追い込みをかけていたようで……それが今朝こちらに回ってきた次第です」
「三浦さん、黙ってたんですかぁ!?三浦さん、年末は開発の作業に入り浸ってましたよねっ!?」
「ちっ、違いますよっ!濡れ衣です!見てくださいよっ。これ俺が関わってるものとは全く違うんですから!他のプロジェクトが何をしてるのか知っていても、詳しい進捗なんて俺は知らないんですよ~」
「……。」
びくびくしているのに、何だかほわほわとしている三浦さんが目に写る。
これは……