私は男を見る目がないらしい。
*忘れさせて欲しい 「女を見る目がないんですね」
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年始、仕事が始まってから初めての休日。
この1週間、朔太郎との再会のことで頭がいっぱいだった。
でもどうにか表には出さず、しっかりと仕事は勤めたつもりだ。
もう、前みたいに迷惑は掛けられないから。
でももし朔太郎がまた自分の目の前に現れても普通に接する自信がなかった私は、ノートパソコンを持ち出して、朝早くから夜遅くまで会社にいる殆どの時間を分析室で過ごし、行動範囲も研究開発部内にできるだけ留めた。
分析室までは営業の人も入ってこないし、やる仕事もたくさんだったから、ちょうど良かった。
根詰めて働いたせいもあって、休みになって一気に気が抜けてしまった私は、土曜日の朝、起きる気力も起きずにベッドの中で10時過ぎまでうだうだと過ごしていた。
ごろん、ごろん、と寝返りをうっては、ハァと一つため息。
ごろん、ごろん、と寝返りをうっては、ハァと一つため息。
でも何度もそれを繰り返すうちに、自分が段々ダメな人間に思えてきた。
……こんなんじゃダメだ。
腐ってしまう。
いい加減起きよう……。