私は男を見る目がないらしい。
 

っていうか、家族になるってそういうこと!?

いや、でも……ずっと付き合っていくとしたら……そういうことなんだろうか?

……うわわわわっ!

顔に熱が集まり始める。


「はぁ。住岡、もう行けよ。デートの邪魔すんな。それにどっかで兄貴たち待たせてるんじゃねぇの?」

「あっ、そだった!いっけなーい!怒られちゃう!みおちゃんもごめんね~!邪魔者は去りますっ!じゃあね~!」


笑顔で手を振った後、パタパタと去っていく住岡さんの後ろ姿を見送る。

顔はまだぽかぽかと熱いままだけど、それよりも……


「パワフル……」

「うるせぇだけだよ。昔からずっとあんなんでさ。あの鉄砲玉を上手く操る兄貴を尊敬する」

「そうなんだ……。や、でもすごく可愛いよ。私とは正反対で……」

「いや、似てたら困るし。俺は美桜が美桜だから好きなんだし」

「っ!」

「そういうところ、な」


頬に再び熱を取り戻してしまった私を見て、朔太郎は私の頭をぽんっと撫で、愉しそうに笑う。

……もう。

またそうやって私をからかうんだから。

 
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