オムライス男子とマシュマロ女子


ココア味のとかあるよ?と言ったら、ちょっとのことじゃ驚かないゴリ江がびっくりしてたっけ。


「ミポリン、筋肉とか欲しいの?」


「ううん、どんな味かと思って」


「味に対する追求心が凄いね。さすが、興味だけでバリウム飲んだ女。よし、今日からミポリンはバリウム女だ‼」


「バリ女(じょ)です」


って切り返したのが一昨日で、今日は土曜日で、あたしはおめかししたわけで、すなわちデートなわけで、ワンコの銅像の横で暇を持て余しているわけで、それってのは、まだ時間まで一時間もあるわけで、退屈なわけで、ゴリ江との会話を思い出しているわけでして。


神にしては、ヒネリのないネーミングを先輩につけたもんだ。


だって設楽先輩は、すんごく筋肉質で、これぞ男‼みたいな、お腹が十戒みたく割れているらしく、アミダができるのか聞いてみたい。


でもゴリ江は涼しい顔をして言った。


「恋って、甘いだけじゃないのよ」


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