オムライス男子とマシュマロ女子
なんでそんな話になったんだろう?
あたしが先輩と、ゴリ江にいわせると、とても恋人同士とはいえない付き合いを続けているから?
それとも。
あたしが、ハマチを避けるようになったから?
「今日は、手羽先の炊き込みご飯よ」
お母さんが炊飯器の蓋を開けると、旨味という字の湯気が立ち上る。
この手羽がまた、溶ける。
とろっとろに溶けるんだ。
いまだダイエット中のあたしは、気が進まないが、手羽は進む。
仕方なしに食べるが、やっぱり美味い。
気乗りしないまま、お茶碗に三杯目が。最後は、あっつあつのダシでいただくのだ。
薬味をたっくさんぶっ込んで、豪快にかっこむ。
ああ、たまんねーよ。
でも、腹いっぱいになると、気が滅入る。
あたしは一体、どうしたいんだろう?
痩せたいの?
ならなんで食べた?
三杯も。
このままでいいから?
唯一、そう言ってくれたハマチは、もういつもの場所に居ない。
それは、あたしが遠ざけてるから。
あたしは、なにをいらいらしてる?
食べれないから?
いんや、そうじゃない。
そうじゃないことは、自分が1番よくわかってる。
なんてことを、小難しい顔で考えていたからかな?
お母さんは、手作りのチーズケーキと、熱い中国茶をテーブルの上に用意すると、話しだしたんだ。