青空の日のこと
プロローグ
いつもと変わらない、青空。
わたしは、その青空を庭で見ていた。
膝では、猫を抱え、撫でて。
ぽかぽかと当たる心地いい日差しを浴びて。
庭に咲く、植物を眺めて。
いつもと変わらない。
それが、わたしの日常。
でも、いつもと変わらないから、
どこか、安心できるんだ。
けど、外にも出たい。
でも、できない。
怖い、
その一言がわたしの頭の中を巡る。
あの日から、ずっと怖いんだ。