青空の日のこと
それから、何日も男の子は訪れた。

いつも笑顔で「また明日!」と言っては、本当に明日も来るのだ。

でも、今日は少し違った。

「昨日から文化祭の準備が始まったんだ!」

そう、わたしに伝えてきた。

「文化祭くらいは一緒に準備したいよ!」

そんな風に必死に言うのだ。

でも。

「クラスのみんながどう思うかわからないもん......」

わたしは高校1年生だが、今まで一度も学校に行ったことがない。

高校には、ちゃんと通おうなんて思って受験は受けたけれど、やっぱり怖くて無理だった。

そんな理由で来ないわたしをみんなが受け止めてくれるだろうか。

「大丈夫だって!」

みんな、優しいから!と必死にそう伝える男の子。

あまりにも必死で。

「行ってみようかな...」

ぽつりとそう呟いた。


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