駅のホームとインディゴブルー
気まずい、かも。
電車で寝る、というのはわたしにとってはほぼ常識なのだが、それは自分の降車駅直前でいつもなぜか目が覚めていたからこそなせる行為であって寝過ごしてしまったら元も子もない。
結局いつもの電車に乗って今日は割とぐっすり寝てて、目を開けたらドアが閉まりかけていた。
ドア上部の電光掲示板を見る。
降りる駅でした。
やってしまいました。
「はぁ…」
ため息をついてうなだれると、視界の端にあの色。
顔を上げると右斜め向かいの座席に彼が座っていた。
うお。
ヘッドホンをして目を閉じているけれど、昨日の今日で同じマフラーで、気付いていないわけがない。
え、どうしよう、わたしが寝過ごしたって多分ばれてるよね。
ということは明日からわたしは寝過ごした人として見られるわけか。
いやいやそんなことじゃなくて。
明日からは、じゃあ今日までは…あれ、いつからだっけ?
いつから毎日すれ違うことに気付いていたんだろう。
わたしがひっそり喜んでいたことももしかして気付いてるのかな。
ん?それってものすごく恥ずかしいじゃないですか。
でも昨日初めて気付いたって可能性もあるよね?
ない?
…そんなことどうでもいいからとりあえず早く降りたい。
いろいろ考えながら気持ちだけ焦って、そんなときほど電車はすぐに着いてくれない。
彼は相変わらず目を閉じていて、体は時折電車の揺れに合わせてゆらゆらとしていた。
電車で寝る、というのはわたしにとってはほぼ常識なのだが、それは自分の降車駅直前でいつもなぜか目が覚めていたからこそなせる行為であって寝過ごしてしまったら元も子もない。
結局いつもの電車に乗って今日は割とぐっすり寝てて、目を開けたらドアが閉まりかけていた。
ドア上部の電光掲示板を見る。
降りる駅でした。
やってしまいました。
「はぁ…」
ため息をついてうなだれると、視界の端にあの色。
顔を上げると右斜め向かいの座席に彼が座っていた。
うお。
ヘッドホンをして目を閉じているけれど、昨日の今日で同じマフラーで、気付いていないわけがない。
え、どうしよう、わたしが寝過ごしたって多分ばれてるよね。
ということは明日からわたしは寝過ごした人として見られるわけか。
いやいやそんなことじゃなくて。
明日からは、じゃあ今日までは…あれ、いつからだっけ?
いつから毎日すれ違うことに気付いていたんだろう。
わたしがひっそり喜んでいたことももしかして気付いてるのかな。
ん?それってものすごく恥ずかしいじゃないですか。
でも昨日初めて気付いたって可能性もあるよね?
ない?
…そんなことどうでもいいからとりあえず早く降りたい。
いろいろ考えながら気持ちだけ焦って、そんなときほど電車はすぐに着いてくれない。
彼は相変わらず目を閉じていて、体は時折電車の揺れに合わせてゆらゆらとしていた。