月夜の黒猫
その頃学校では朔夜と美優が再会して2日が経っていた―…
―図書室―
『………(ボー)』
朔夜が図書室の日当たりがいい場所を陣取りボーとしていた。
現在、図書室には朔夜以外の人物は存在していなかった。
因みに今は昼休みに入った直後だ。皆恐らく昼食を食べているところであろう。
基本朔夜は昼は食べない派であるため、誰よりもはやく図書室に居座っているのだ。
『……(誰かくる…、女の子)』
その時朔夜の耳には人が近づいてくる足音が聞こえてきた。
ここで補足だか、朔夜は動物並みに五感が優れている。聴覚はもちろんだが、嗅覚、視覚、味覚、触覚全ての感覚がいいのだ。
朔夜はその人の気配を探りながら机に伏せた。
ガラッ!
図書室に誰かが入ってくる。
入ってきた女の子はパタパタと小走りて奥の授業資料などが置いてある棚に向かった。
どうやら授業資料を返却に来たようだ。
その女の子は資料を戻し終えると入り口に向かって踵を返した。
美「……あれ?月詠さん……?」
そこで聞き覚えがある声が朔夜に届いた。
朔夜は机に伏せていた身体を戻し声のしたほうに目を向けた。
そこには、2日前にあった美優の姿があった。
美「こんにちは!…お昼寝…ですか?」
『ん。日直…?』
目があった瞬間挨拶されたから軽く返事した。
すると神崎さんは私のそばまでやってきた。
美「はい!授業がちょっと長引いちゃって今の時間なんです(笑)」
『…そっか、大変だね…』
そして、笑いながら今の状況について説明してくれた。
それに対して私も反応する。
美「ふふふ!全然大丈夫ですよ!これのお陰で月詠さんにも会えましたし!」
『………(この子……、いい子)』
ナデナデ
私の言葉に返ってきた反応を聞いて思わず神崎さんの丁度いい位置にあった頭を撫でた。
美「わわっ…!っ、えへへ(照笑)」
すると神崎さんは照れ笑いしながら目を細めた。
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