月夜の黒猫



―美優Side―






月詠さんはいつものボーとした雰囲気ではなく、真剣な声で言葉を告げた。





しかも、珍しくたくさん喋ってくれている。


こんなに喋っているのははじめて聞いたかも―…



私のためにとここまでしてくれた月詠さんにすごく泣きそうになった。


もちろん嬉し泣き!



























美「はい、何から何までありがとうございます…!(泣笑)」


『ん。』







私が感謝を伝えると月詠さんは首からかけられるようになってた笛を私にかけてくれた。

























美「あ、それじゃ私はそろそろ戻りますね!本当にありがとうございます!では!」




『ん。神崎さん今日は気をつけて帰って…。』



私が教室に戻る事を告げると月詠さんは私に気をつけて帰るように声をかけた。






美「…?今日?」



『今日は嫌な予感するから…、とりあえず気をつけて。』






私が疑問に思ったことを聞くと嫌な予感がすると返ってきて、念を押された。







美「…はい、わかりました!それじゃまた!」






私は念を押されたことを気にしつつも今度こそ図書室を後にした――……





























だから私は、私が図書室を去った直後月詠さんが呟いた言葉を拾うことができなかったのだ―…

































『…私は感を外したことがない、










































特に悪い感は………、』



































この言葉を聞いていたら何か変わっていたかも知れない…




































私は後々後悔することとなる――…


































でも、この時の私は月詠さんにもらった物に嬉しさを感じ舞い上がっていたため知る由もなかった――……




































―美優Side終了―

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