月夜の黒猫




私は最後の屋根から飛び降りちゃんとした道を走った。






どうやらこの辺の倉庫は綺麗な割に使われてないようだった。





その中でも異様に騒がしく、外にバイクとワンボックスの車が駐められている倉庫に気配を消して近づいた。







































『あ、クロ達もありがとう。また今度お礼するね。』



猫達《ニャー!》


クロ《ニ~!》
























流石に危ない所に猫達は連れて行けないため倉庫の入り口付近で猫達を帰した。


だがクロだけはついてきてくれる様だ。































『くろありがどう。手は出しちゃだめだよ?』


クロ《ニャー》







私は入口の影から中を覗き込んだ。



すると―…











































『チッ』
ダッ!
ガシッ…




































そこには地面に両膝をつき、髪を鷲掴まれて今にもナイフで刺されそうになっている神崎さんがいた。




遠くで叫んでいる声を聞きながらも私は即座にナイフを振り上げている男の背後に移動して相手が振り下ろす直前で手首を掴み止めた―…









































城「なっ!」


炎尾全「はぁ?!」
鬼龍全「えっ…?!」

鬼龍幹部「!」


蓮「……」














































それを見た倉庫内の奴らは五月蝿いくらいの声をあげた。


私はそれに眉をひそめながらも掴んだ手首を捻り上げ関節技をきめた。



それに怯んだ男は神崎さんの髪を離した。












































『……』


城「っ、てめぇ何もんだ!離しやがれ!」








腕を捻り上げられた男は怒鳴り散らしてきた。





































『…神崎さん、大丈夫…?』


美「え、月詠さん!?だ、大丈夫です!」



『そ。』




私は男の声を華麗にスルーした。

マジ五月蝿い…







































城「てめぇ!無視すんな!」



『……………』


城「いたたたたた!?おまっ、無言で力強めてんじゃねぇよ!」



『チッ』



倉庫内全「(舌打ち?!)」











私は男を押さえるのがめんどくさくなったため一層、捻り上げた手に力を入れて手が緩んだ瞬間持っているナイフを手から抜きとった。




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