月夜の黒猫


―蓮Side―



俺は月詠朔夜が倉庫を去ったあと意識を取り戻した城田の方へ歩み寄った。





因みに神崎は久しぶりに笑顔で怒ってる葵に引きづられていった。




月詠朔夜によってケガについての暴露があったからな…









































蓮「おい城田、目覚めたみてぇだな。」



城「っ、いってぇー…あの女何もんだよ…?」



蓮「さぁな。だが、恐らくは…






















































黒猫」






俺は城田に声をかけ予測を口にした。







































城「!なるほどな……ありえねぇ話でもなさそうだ。…チッ、それにしても思わぬ敵が入ったもんだよ。」



蓮「…それはこっちもだ。だが、何にしろお前らの負けだな。とりあえず解散して貰う。」






城田は悔しそうな表情をした。
























城「チッ、しゃーねぇーな。総長が女に気絶させられたなんてことが広まったらメンツが立たねぇしな。てめぇらよく聞け!炎尾総長が此処に宣言する―






























































炎尾は解散だ。」







城田は声を張りあげ最後は総長らしく解散の宣言をした。


それを聞いた炎尾の奴らはいままで反抗的だったが脱力したようだった。


















































俺はそれを見届け物思いに耽った。










































蓮「(…それにしても、あの戦い方……、どこかで……)」






俺はどこかであの戦い方を見たことがあった―…


それは凄く遠い昔のことだったきがする――…



































はじめは気だるげで分からなかったが、一瞬で雰囲気を切り替え、川が流れるような清らかさと、それでいて体重を感じさせない軽やかさを兼ね備えた言葉で表せない美しい動きを――……







俺はどこで……?









































美「月詠さんが私は巻き込まれやすいみたいだからって困った時用にこの笛と匂い袋をくれたの!」









俺は神崎のちょっと興奮気味の声に思考を中断させた。



そして、葵達が集まってるところへと足を進めた―…











































この後、事態が急変していくとも知らずに―…



































この時の俺は月詠朔夜を理解するには余りにも無知だった―…















































―蓮Side終了―




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