月夜の黒猫
―蓮Side―
俺はあの後カウンター席…基、月詠朔夜の隣りに座った。
そして、横目で観察しながらメニューを見ていた。
その内にも神崎が切出し話は進む―…
そして、その話もひと段落ついたようだった。
湊「すみませーん!ねぎ塩チャーシューと空にはしょうゆラーメンくださーい!」
空「(ペコ)」
要「俺は味噌とんこつと半チャーハン、餃子」
葵「んじゃ、俺は味噌チャーシューにしようかな。」
蓮「ねぎ味噌ラーメン」
春「はいよーかしこまりー」
話がひと段落した際に俺達はそれぞれ注文した。
するとなんとも気の抜けた返事が返ってくる。
『春、店長なんだからしっかりしなよ。』
鬼龍全「…は?店長?!」
美「ほぇー!店長だったんだぁ!」
俺達は月詠朔夜の何気ない軽い注意の言葉に一瞬理解は遅れたがツッコんだ。
どう見積もっても店長には見えなかった。
春「あはは!わりーわりー!一応名乗っとくわ!俺はこの店の店長で、東雲 春樹(シノノメ ハルキ)だ。よろしくなー」
店長…基、東雲さんは一旦作業の手を止めて自己紹介してくれた。
春「はい。てなわけで朔夜お待ちどーさん。ねぎ味噌ラーメンと半チャーハン、餃子と器(うつわ)ね。」
『ん。ありがと』
先に頼んであったものが出来たらしい。
『はい神崎さん。半分ずつ食べよう。』
美「え?いいんですか?」
『どうせ1杯は食べられないでしょ?』
美「実はそうなんです…ありがとうございます!」
『んー。』
それを月詠朔夜は徐ろに半分に分け始めた。
そして、片方を神崎に渡すと早速食べ始める。
『で?君たちの用件は?』
かと思ったらこちらをチラリと横目で見て問いかけてきたのだった――…
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