月夜の黒猫
葵「…副業…?……ですが、」
『しつこい。本人がいいって言ってんだから好意は受け取るもんだ。大人の面子潰す気?ぐだぐだうるさい。』
全「(……すげぇイライラしてる;)」
それでも、元来根が真面目な葵は食い下がった。
それに対して月詠朔夜はイライラした雰囲気で葵を黙らせる。
春「ははっ!まぁまぁ、そんなに気負うなよ~!ボランティアとでも思っとけ!な!」
葵「…はい、ありがとうございます。いただきます。」
月詠朔夜に続き東雲さんも葵に声をかけて納得させた。
ガタッ…
『春、ごちそうさま。片付けするわ。』
春「おー!いつもわりぃーな!」
『ん。食った分くらいは働く。』
全「!」
要空湊「っ!」
葵が渋々納得して、俺達はそれぞれ食べ始めた。
すると、月詠朔夜は食べ終わりカウンターから立ち上がって食器を持ち厨房の流しに入って行った。
どうやら、感謝を態度で示しているようだ。
因みに、月詠朔夜が立ち上がったことで要と空、湊に月詠朔夜の素顔が見えた様で目を見開きながら少し顔を赤らめていた。
ガタッ…
美「あ!私も手伝わせてください!」
そう言って神崎もカウンターから立ち上がって食器を持ち月詠朔夜の後を追った。
蓮「俺達も食ったら片付けます。」
春「ははっ!皆律儀だな(笑)んじゃ頼むわ~」
それに便乗して俺達も後片付けを
かってでた。
そして、出されたものを食べ始めた。
鬼龍全「「「うまい…!」」」
湊「この味で副業なんですか?!」
要「やべぇな…美味すぎる…、」
空「(コクコク)うまい…、」
葵「いくらでも行けそうだね…」
蓮「あぁ、」
その味は今まで食べてきたラーメンの中でも断トツトップだった。
これで副業と言うのももったいない気がする。
春「ははっ!そうかそうか!それはよかったよ!さくやー!ほめられたー!!」
『んー?よかったね。』
春「おう!(ニコニコ)」
東雲さんは俺達の言葉を聞いて満足に笑っている。
その嬉しさを抑えられないようで、月詠朔夜に報告していた。
それに対して月詠朔夜は洗い物をしながらいくらか声を柔らかくして返している。
さながら親子の会話になりつつあった―…
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