月夜の黒猫
―空Side―
僕は今日、体育の出席率のことで担任に呼ばれて学校に1人で登校していた。
今日は皆用事があったため、1人での登校だけど、なるべく1人で学校にくるのはずっと避けていた。
僕は過去のことに囚われて、トラウマがある――…
だから、鬼龍のメンバー以外人とあまり関わってなかった。
そんな事を考えながら廊下を歩き、角を曲った瞬間――………
ドンッ
『…………』
空「………っ、」
僕より大きな人にぶつかった。
相手はびくともしなかった様だが僕は軽くよろけて後ろ倒れそうになる。
そんな時、、
フワッ
『……大丈夫…?』
空「!……っ!」
ドンッ!
優しい香りと温かい手、透き通った落ち着きのある声が僕を包み込んだ。
どうやら身体を支えられたらしい―…
しかし、女性特有の声に僕は反射的に相手を突き飛ばしてしまった。
せっかく助けてくれたが、女という存在が怖かったからだ、、
『……悪い、余計なことした。次から曲がり角には気をつける。』
空「……え?」
しかし、なんだか聞き覚えのある声にふと顔を上げると目の前には月詠朔夜が僕から少し距離をおいてたっていた。
そして、あろうことか僕の方が全面的に悪いのに1言謝って僕の前からすぐに離れていったのだった―――…
空「……不思議な人、なんか怖くなかった…、」
僕は月詠の戦闘や殺気を見て感じたことがある。
しかも、完全に女だ。
でも、なんか―…
不思議と嫌悪感を感じなかった――……
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