月夜の黒猫

?「……」


空「………、」


ポスッ
?「…はぁ、」

空「…ふぇ?」








少しの沈黙のあと助けてくれた人はため息をはき、その後急に優しい香りと共に僕の頭が重くなった。



それに対して僕は魔の抜けた声を出すことになった。


































?「 …疲れるわぁ、女ってめんどくせぇ…。」


空「えっ、え〜?(オロオロ)」







なぜなら僕の頭の上に顎を乗せて愚痴をこぼしていたからだ。僕は対応に困りオロオロしていた。















?「…あー、君大丈夫…?怪我ないか?」



すると、頭の上にいた人が話しかけてきた。





空「え?あ、はい…、助かりました。あ、ありがとう…ございます…。」




それに対して僕は吃りながらも返した。

すごく久々にまともに人と話したからなんか違和感があった。




ポンポン
?「…そぉ。ならよかった。」

ビクッ
空「!/////」



僕が返した言葉に軽く返したその人は僕から離れて頭をポンポンと撫でた。


すごく久しぶりの感覚に僕が伏せぎながら赤面してしまう。


その時――……














































?《サクー!どこだ?!サクー!?》


?「…あ。」


空「?」



遠くの方から人を探してるような叫び声が聞こえてきた。









?「…すっかり忘れてたし、ナツのこと。」


空「…?知り合い…?」


?「ん。そろそろ行くわ。」


空「あ、はい。」




そう言っていままで僕の後ろにいた人はベンチの前、基、僕が座ってる前まで出てきた。



そこで始めてその人の容姿をしっかり確認した。


















































空「っ!///(綺麗…、)」







目の前に立ったその人は、僕が生きてきた中で一番きれいだった―…



身長も高く無駄のない肉付きの身体に、すらっとした手足。身長は男の中で低い方に入る僕よりも遥かに高かった。

しかも、見た目からは性別がわからなかった。


黒髪で凄く艶のあるサラサラな少し長めの短髪。前髪も少し長いが横に流すようにされていた。全体的に無造作だった。

髪以外に顔のパーツも凄く整っている。


特に一番目を引いたのは―…




























































満月の様な幻想的な色をしている透き通った瞳。僕はしばらくその瞳に目を奪われていた。



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