月夜の黒猫
心身
―朔夜Side―
『…そろそろ戻る。』
空「…あ、うん。話し聞いてくれてありがとう。」
女嫌い君が話し終えてから互いに無言だったけどそれなりにまったり過ごした。
この子あまり喋らないし一緒に居ても別に気にならなかった。
静かって素晴らしい。
とりあえず私はクロに別れを告げ教室に戻っていつものように授業を受けたのだった――…
―放課後―
教室に戻り授業をほとんど聞き流し、2時間ぼーっと過ごす。
その後ホームルームを受けいつものように教室をでた。
湊「あぁぁぁぁ!サークちゃーん!」
要「はぁ?!あ、おぃ湊!?」
教室から出て昇降口までの廊下を歩き、私が階段に差し掛かった時、突然背後から大きな声が聞こえてきて若干の殺気を感じた。
その殺気が足音と共に近づき私のすぐ後ろまで来た時―…
スッ―…
『……』
湊「えっ…!」
私は真横に身体をスライドさせた。
あ、因みに剣道で使う足技を使ってだよ。これは身体に無駄な負担をかけずに済むしな。
ま、こんな感じで。後ろまで迫っていたチビちゃんは私に勢いよくアタックしそこねてそのままの勢いで階段から足を踏み外した。
要「湊!」
『…はぁ、(仕方ねーな…、)』
私は引っ張り上げるより重力に逆らわない方が負担がかからないと判断し、階段上から迷いなく駆け降りた。
その途中で重心が完全に前に傾いてしまってるチビちゃんの前に周り込み階段の中段くらいで急停止し、ちょうど落ちてきたチビちゃんを受け止め勢いを殺す為に後ろに飛んだ。
あ、なんか前にもあったわこのシチュエーション。
確か逆バージョンだったけど。あの時は上から落ちてきた人だったな。
あー、階段に呪われてるわ私。
そんな思考になりながらも階段の踊り場に衝撃を吸収しながら無事着地したのだった。
『……よくわかんないけどチビちゃんザンネンダッタネ。』
ビクッ
湊「えー?なんのことー?それより助けてくれてありがとうねぇ~!」
私はなんとなく直感で思ったことを呟きチビちゃんを地面に降ろした。すると、ちょっとした反応があった後に、おちゃらけた反応が返ってきた。
『ん。どうでもいいけど次からは殺気と気配は消して近づいた方がいい。あからさま過ぎずに。』
それを気にせず私はとりあえずアドバイスした←
すると目の前のチビちゃんの雰囲気が少し変わる。
湊「ふーん、おもしろいね(黒笑)気づいてたんだぁ?いつからぁ?」
『最初。』
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