【短編】願わくば。






お互い不安になるんだ。
きっと俺たちもそうだった。


相手を信じられなかったから、彼女は現れなかったんだろう。
今ならそう思うから。




「…うん!!
先生ありがとう、なんか元気出た!!」


「おー、ならよかった。
お前勉強もちゃんとしろよー。
その上なら
いくらでも話聞いてやるから。」



「うっさい!!」



笑って俺の前を後にした。
彼氏が待ってたんだな。
肩並べて帰ってるよ、幸せそうに笑って。






< 16 / 20 >

この作品をシェア

pagetop