櫻唄
「あの力を使えば貴方はまた無茶を・・・」

そう悲しげに言う彼の言葉を遮り私は言う
「山南さんは私にとって大事な人ですし、剣のお相手してもらいたいんです。」

私と山南さんは暫く沈黙したまま見つめあっていると山南さんは息を吐いた


「わかりました。鈴さんにお任せします」

そういって笑った彼に私は元気よく返事をした
「今日、明日の二日間を使って左腕を治します」

そういうと山南さんは少し笑う

「なんで笑うんですか?」

私は小首を傾げながら聞くと山南さんは懐かしむように私の髪を撫でた

「少し思い出したんです。・・・あれは何年前でしたかね・・・」

そういって昔話をする山南さんの話に耳を傾けていた
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