恋物語。
寝室に辿り着き、聡さんは私をベッドの上へと優しく寝かせる…―。
「どうした…?緊張してるの?」
顔が強張っているであろう私の顔を見た聡さんは私の頭を撫でながらそう言う。
「……ドキドキ、してます…」
経験はあるはずなのに、あまり記憶には残っていないから…今、心臓が飛び出そうなほど緊張している…。
それに下から見上げる聡さんの顔が色っぽすぎて…もう、どうにかなってしまいそう…っ
「ふふ…大丈夫。知沙は…俺に身を委ねるだけでいいから」
ふっと柔らかく笑い、まだ私の頭を撫でている。
「……はい…っ」
「いい返事。じゃあ、そんな良い子には…ご褒美をあげないと。」
一瞬、口角をあげたかのように見えた彼は…私の唇を塞ぎ出す―。
「っっ…」
素早く私の口内へと侵入してきた彼は、あっという間に私を捉えて離さない。
それに手だって活発で…服の裾から、するりするりと片手を滑り込ませてくる。
「や…っ」
その片手が上昇してきて“あるもの”に触れた時、悲鳴のような声が出てしまった。
「知沙ってば素直じゃないなぁー…素直になりなよ。」
「///…」
す、素直とか素直じゃないとか、よく分からないけど…でも…無条件にこう言っちゃうんだもん…っ
「あ…また赤くなった。可愛い。」
「////…」
普通にそう言われて、さらに顔を赤くする。
「まぁ…俺が段々、素直にさせてあげる」
「っ…!!」
彼はそう言うと私の首筋に顔を埋めた―。
彼は…本当にずるいし、テクニシャンだと思う。だって…段々と彼の言う通りになってしまうから。
それに私のツボだってすぐに当てていき、そこばかりを執拗に攻めて立ててくるんだから…。
私は何一つ…彼のツボを知らないというのに――…。