恋物語。
【another side】
「ん…」
目が覚めると…ベッドに横たわっていた。
そこは俺のよく知る…自分の寝室。
「……」
昨日は、どうやって帰ってきたのか覚えていない。
ただ覚えているのは…純也たちに強制的に飲み会に連行されたこと。
って…そんなことより大事なことが…―。
「…!!」
“それ”を思い出して慌てて寝室を飛び出した。
「ぁ…聡さん。おはようございます。」
すると…ダイニングテーブルに座る彼女が笑顔で俺に振り返る。
「おはよう。てか知沙…昨日は本当にごめん!せっかく知沙が泊まりに来る日だったのに…帰ってきたことすら覚えてなくって…」
「……やっぱり…覚えてないんだ…」
彼女に申し訳なく謝ると…顔を伏せて小さく呟く。
「え…?」
「ううん、何でもありません。聡さん…ソファーの方、座って下さい。」
「…うん。」
再び顔を上げた彼女は明るい表情でそう促し俺はそれに従う。
「……はい。お水です。」
「ありがとう。」
隣に座った彼女が水の入ったグラスを差し出す。
それを手に取り口へと運んだ。
「昨日は…純也くんが聡さんを、お家まで送ってくれたんですよ?」
「え…純也が…?」
彼女から聞かされた話に驚く。
「はい。で…お互いにビックリにしちゃって…ちょっと可笑しかったです」
そう言って目を細めて思い出し笑い。
「……」
そっか…まだ純也には言っていなかったからな…。
「それで…純也くんから、いろいろ聞きました。」
「え、何を…?」
知沙の発言に俺の心は焦り出す。