記憶の欠片
放課後の補習授業
合宿も終わり、
普通日常が帰ってくる。
…キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り響きSHRが終われば、
個々に帰る準備をしたり
そのままみんなでお喋りしたりしてる。
「翔、部活いくぞー!」
「ちょっと待てよー」
翔が部活の準備をしてる間に、
誰かに肩を叩かれた。
「友也くん、ちょっといい?」
振り返ると奈々ちゃんが
何かのファイルを持って立っている。
「なに?」
「友也くんさ、古典の課題今日まで
だけど出来たの?」
「はっ⁉︎」
「昨日言ったよね?
課題出さないと単位ないよって」
…忘れてた。
昨日の部活に行く前、
奈々ちゃんが
明日のSHRが終わるまでに
課題を提出しないと単位がないって
言ってたんだ。
「…忘れてた。…奈々ちゃんお願い!
今回だけ見逃して!」
運が良いのか悪いのか
古典の先生は担任がしてる。
「…う〜ん。…じゃあ明日から
3日間、放課後にちょっとした
お手伝いをしてくれたら、
考えてあげてもいいよ?」
なんて条件を付けられるも、
まぁ、単位くれるならいっか。
「…わぁったよ!」
「よしっ!決まり!
ほんとは1週間くらいして貰いたいけど
もうすぐ試合だしね?」
「当たり前だよ!
それに顧問にも言っといてよ!」
「わかってるって」