記憶の欠片


…あれ?

ここどこだ?

目を開けると
真っ白な空間に包まれた。

「…ん?…痛っ!」

身体を起こそうとすると
身体中に激痛が走る。

「…友也⁉︎大丈夫か⁉︎」

声が出た瞬間に
隣から翔が出てきた

「あの後なにがあった?」

「…ボールがあっちゃんたちの
ほうに行ったときに、
友也がそれをかばおうとしたんだ」

「でもそれも上手くいかなくて
倒れたんだ」

「それじゃあ2人は無事なのか⁉︎」

身を乗り出して聞くと、
翔は目を閉じてゆっくり首を横に振る。

「…あっちゃんには当たらなかった。
だけど、日向は頭と手に当たってて」

「そっか」

「…あっ!でも勝ったから!
あの後相手チームの不正が発覚してさ」

「…そうか」

「…まぁあんま気にすんな!
事故なんだ。しょうがない」

「…うん」

翔はしょうがないって言ったけど

日向に怪我を負わせてしまった事には

変わりはないんだ
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